■公共下水道に切り替えるメリット

1. 浄化槽の維持管理・メンテナンスが不要になります。

公共下水道に接続しない場合、浄化槽の維持管理には点検やくみ取り、浄化槽に空気を送り込むポンプの電気代などの費用がかかります。さらに浄化槽にも耐用年数があります。
これらのことを踏まえると接続工事に一時的な負担はかかりますが、長い目でみれば下水道に接続するメリットは大きいものがあります。

2. 街の生活環境が改善されます。

近年は、工場排水の規制が進み、水質汚濁のおもな原因は各家庭からの生活排水であるといわれ、その対策が急がれています。
くみ取り式トイレや単独浄化槽(トイレのみ浄化槽)を使用されている場合、家庭から流れる生活排水(台所・お風呂など)は、近くの側溝や水路にそのまま流れています。下水道に接続することで、悪臭等もなくなり、街の生活環境が大きく向上します。

3. 川や海の水質を保全します。

浄化槽の維持管理を個人が行う場合、きちんと管理しないと川や海を汚すことにもなりかねません。
公共下水道は市が将来にわたって処理場を維持管理することや、24時間体制で放流水の水質管理を行っていることなどにより、きれいな川や海を未来に残すことができるなども大きなメリットです。

■下水道切替の最大の魅力

  • 衛生的:どぶが無くなり、ハエや蚊などが減る

  • 不快臭無:浄化槽・汲取りトイレの嫌な臭いが無くなる

  • 経費無:浄化槽維持管理(手間・清掃費用)が不要

  • 有効地:駐車場新設・植栽等が可能

  • 経済的:モーターの音が消え、電気代不要

  • 使いやすさ:お子様や老人に優しい水洗トイレ

■どうして下水道工事をするのか?

なぜ下水道工事をするの?

下水道工事とは、生活排水を下水の本管につなげて排水できるようにすることです。

下水道工事はお済みですか?

下水道が整備されたら下水道法により、3年以内に汲取り便所を水洗式に改造しなければなりません。
現在浄化槽をご利用の方も同様に、直接下水道へつなぐ事が義務付けられています。

下水道工事は「エコ」です。

下水道を整備することで、河川の水質汚染が防げます。

下水道が完備されていないエリアに建てられた最近の建造物は、
すべての排水を浄化して流す「合併浄化槽」を備えていますが、
定期的な保守点検・汲み取り等の実施を怠ると、汚水がそのまま河川に流れてしまいます。

一方、古い建造物は、トイレの排水のみを浄化する「単独浄化槽」、または汲み取りトイレを備えていますが、トイレ以外の排水を浄化して河川に流すことはできません。

つまり、このような古い建造物からの汚水は、そのまま河川に流され、河川に生息する魚介類はその汚水で生活することになる訳です。そして、その魚介類を食べるのは私たち「ヒト」です。
人間の行動の結果は、そのまま私たち人間のところへ戻ってくるのです。

このような悪循環は何とか改善しなければ、私たちの毎日の生活は汚れていくばかりです。

下水道工事は、河川の水質汚染を防ぎ、地球環境を保護すると共に、私たちの毎日の快適な暮らしを守る重要な役割を担っているのです。最近、下水道を整備したことにより、以前のような美しい清流を取り戻したのが、東京の「多摩川」です。

現在の多摩川は鮭が遡上し、鮎やメダカも生息しているといいます。下水道が整備されることで、豊かな自然が取り戻せるばかりでなく、地球にも優しい暮らしができるのです。

■POINT どうして下水道工事をするのか?

下水工事とは

下水道は、キッチンや水洗トイレ、お風呂など家庭から出る排水はもちろん、工場などから出る産業排水を排水管から公共下水道管へ流し、排水処理場できれいな水に浄化し河川に放流しています。新築を建てた際や中古住宅の増改築を行った際には下水工事が必要になります。

下水工事で代表的なものといえば、汲み取り式トイレの水洗化や浄化槽から公共下水道への切り替え時、家庭の生活排水を公共下水道管に繋ぐ必要が発生した時、公共の下水道が通っていない地域の浄化槽設置などがあります。

しかし、浄化槽が設置されている家庭でも、下水道法に基づき地域で下水道が整備され供用開始になってから3年以内の下水管接続が義務付けられています。汲取り式トイレは水洗式トイレに改造、浄化槽を利用している家庭も直接下水道への切替をしなければならないので注意しましょう。

浄化槽と下水道はどちらが良い?

新築や建売住宅を購入した時、浄化槽と下水道への接続はどちらのほうが良いのか迷うこともあると思います。特に気になるのは、費用面や衛生面、使い勝手の部分でどちらのほうがおすすめなのかといった点でしょう。

◆浄化槽と下水道の費用はどちらがお得?

まず、費用の面ですが、浄化槽には維持費(清掃代など)と消耗品費(ポンプやろ材など)があります。一方、下水道にも家庭によって異なる公共の水道料金、下水の接続工事費用などがかかります。もし、半永久的に浄化槽のままということであれば、費用に大きな差はないかもしれません。

しかし、浄化槽を設置したあとで下水道の整備が完了し共用出来るようになれば、義務として下水道への切り替えが必要になります。浄化槽の撤去費用のほか、浄化槽の汚水と雨水の配管が分けられていなければ分離費用もかかるので、工事費用がかさむ可能性が高いです。

下水が整備されていなければ浄化槽の設置は必須ですが、その地域の下水が今後どのようになるか(自治体によって水道代より浄化槽の維持費のほうが安いなど)をしっかりチェックしておかないと、二重に費用がかかる場合があるので注意しましょう。

◆臭いや害虫は?

続いて衛生面です。浄化槽の場合は、年に1、2回程度は浄化槽内の汚水を汲み取る機会があり、近隣も浄化槽で統一されていることから全体的に浄化槽の周辺が臭うことがあります。不衛生ということはなく、臭さが耐えきれないほどでもありませんが、頭に留めておきたいポイントです。

下水は下水管が配備されるので、下水管を伝って害虫が室内に侵入しやすい構造になっています。もちろん、害虫対策をしっかり行えば被害を防ぐことは出来ますので、これだけで下水への接続を躊躇うことはありません。

◆浄化槽と下水道はどっちが便利?

最後に使い勝手の面です。下水にすると水洗トイレで子供にも高齢者にも使いやすくなります。また、モーターの音なども気にならなくなるので、利便性の面でもストレスが無くなるでしょう。さらに浄化槽は定期メンテナンスで業者が訪れるので、対応が面倒という声もあります。

浄化槽と下水道のどちらが良いかは個人の感じ方や優先度次第でしょう。しかし、浄化槽を選んでもいずれ下水道になるパターンが多く、自治体管轄で安心安全という面でも、長期的にみて下水道をおすすめします。

下水道工事を行うメリット

下水工事を行うとどのようなメリットがあるのかもまとめました。浄化槽から下水道に切り替えることの主なメリットには、

  • ドブがなくなり害虫の発生を抑えられるので衛生的

  • 水洗トイレは子供や高齢者にも使いやすい

  • 汲み取り式トイレのモーター音がなく騒音の心配なし

  • バクテリアに酸素を送るブロア装置などの電気代がかからない

  • 浄化槽維持・管理の手間や費用が不要

  • 臭いが気にならなくなる

  • 河川の水質汚染が防げてエコ

  • 浄化槽があった場所の有効活用が可能

などがあります。浄化槽には耐用年数があり、定期メンテナンスを行う中で劣化が認められれば交換費用がかかるため、長い目で見ると、下水道工事を行ってしまったほうがかかる費用や手間はお得と言えるでしょう。

 

◆下水道工事の費用相場

新築の下水道引き込み工事の費用相場

新築を建てた時は、新たに下水道の引き込み工事をしなければなりません。この時注意しなければならないのが、自宅近くの敷地に公共下水道管の公設マスがあるかどうか、という点です。掘削する費用があるかどうかもこれによって変わるので注意してください。

まず、近くに公共下水道管の公設マスがあれば、下水道の引込工事は30万円~50万円前後で済みます。しかし、公共下水道管の公設マスが道路の反対側にあったり、土地の前まで来ていない時は、別途で費用が必要になり、50万円~80万円近くになることもあります。

各市町村や専門業者、新築の建築に携わった住宅メーカーなどに確認・相談しておくことで、ある程度の費用相場は事前に把握することが出来ますので、早めにはっきり知りたいという時は相談すると良いでしょう。

 

◆トイレのリフォーム工事にかかる費用相場

下水道工事に伴うトイレリフォームの費用も、状況によって大きく変動します。まず、合併浄化槽式トイレから公共下水道に切り替える工事は、10万円~20万円程度と一番費用が安く済みます。理由は、汚水と生活排水の排水管が分離していないため、その配管をそのまま公説マスに接続すれば良いためです。

続いて、浄化槽式トイレから公共下水道に切り替える工事は、トイレはすでに水洗なので30万円~40万円程度でリフォーム可能です。一番費用がかかるのは、汲み取り式トイレから公共下水道に切り替える工事の場合。

この場合はトイレ自体のリフォームが必要になるため、50万円~60万円前後がかかります。ただ、水洗トイレになると使い勝手が良いだけでなく臭いがなくなるので、長い目で見ると決して高い費用ではないでしょう。

◆浄化槽から下水道への切り替え工事の費用相場

浄化槽から下水道への切り替え工事には、役所への申請が必要になります。その上で、浄化槽の部分撤去工事、排水設備工事、浄化槽埋め戻し、公設マス接続工事などにかかる費用がかかります。問題なく公設マスが近くにあれば、費用は全て込みでも30万円前後です。

ただし、工事の環境や配管状況によっては50万円~80万円程度かかることもあります。

下水道工事で使える補助金

各市区町村によっては、快適な生活環境の確保・公共用水域の水質汚濁防止及び浄化の促進を目的に、下水工事に対しての助成金・補助金を交付しているところもあります。補助金・助成金の交付を受けるにはいくつかの条件があります。

例えば、支給した補助金でかならず水洗トイレへのリフォームを実施すること、公設マスに接続する住宅が2戸以上あること、これまで補助を受けて共有管を設置したことがない、市民税や固定資産税など個人の税金をきちんと完納していることなどが挙げられます。

この条件は市区町村や自治体によって異なり交付される額や期間も違うので、自分の住んでいる地域に下水工事の補助金制度があるかどうか、どのような条件があるかなどはホームページで事前に確認しておきましょう。